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5月, 2025の投稿を表示しています

日本橋三越で平野泰子個展などを、日本橋高島屋でグループ展などを観る

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( 某日。 自宅で自炊第2食目を摂る予定で午前中に外出する。良い天気。 交通機関を乗り継いで三越前駅で下車する。いつものように地下から日本橋三越本店に入り、地下食品街を歩いて視覚と嗅覚を楽しませてから6Fに昇る。 コンテンポラリーギャラリーで開催中の平野泰子個展「 Sign 」を観る。 上の画像中左作品の左上部分 木製パネルにキャンバス、膠、石膏、油彩。 作家の言葉 「私の作品は、風景を通じて私たちの視点や記憶について考察しています。 制作の最初の手順として黄、赤、青の絵の具を幾層にも塗り重ねて行きます。 それは視覚的な風景以上の深さと空間を表現するためです。 ここでの風景とは、日常的に目にする空や木々、夜の闇、そして私の幼少期を過ごした富山の山々など、身体的に感じ、蓄積した、あるいは潜在的な風景を指しています。   三原色を塗り重ねて行く過程で生じる絵の具のムラや、グレースケールの空間は、作品が完成していく過程で呼びかけられているような感覚を感じ させることがあります。最終的なイメージだけでなく、絵を描くという行為 そのものにも重きを置き、注視することで、「不確かさ」や見えないけれど 感じる「気配」のようなものにアクセスします。   最後に乗せる筆跡や形は、時間の経過や私たちの知覚の一時性を示すような印のようであり、考察するよう促します。 「知覚の一時性」とは、描くことで過去の特定の瞬間が蘇り、その瞬間に再び想いを馳せることを意味 しています。 絵を描くことで、過去の瞬間を再体験し、その時の感情や記憶 に触れることができると考えています。   私の作品は、層と表面の関係においても特徴を持っています。作品の支持体に関しては、描画方法の変化とともに、平坦さが重要になりました。 以前は木枠にキャンバスを張ったものに描いていましたが、キャンバスの布目を消すために、自作のジェッソを用い、乾燥後に研磨する工程を施し ています。この方法で作った支持体に塗り重ねた絵具は、生乾きのまま塗られるため、層でありながら平坦な表面を保っています。   「絵を描くことで、過去の瞬間を再び体験し、その時の感情や記憶に触れることができる」と言いましたが、私は潜在的な体験を作品に込めようとし ています。それが、見る人にとって鏡のような作品であることを願っています。」 同フロアーで開催されている武田...

進化論的観点による宗教の書籍を読了しアイヌ文様の書籍を購入する

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( 某日。 終日在宅の日。 Robin Dunbar, How Religon Evolved: And Why It Endures (Pelican, 2022) を読了する。 著者は進化心理学者 evolutionary psychologist。進化論の枠組みから、宗教の機能、展開、機能と展開を可能にする脳構造的・脳神経学的・神経伝達物質的な物理的基盤、を論じる。 Robin Dunbar による多数の著作の中で読んだことがあったのは Human Evolution: Our Brains and Behavior  (Oxford University Press, 2016) だけ。それまでの著者の考えをまとめたとても良い本で出版直後に読んだと記憶している。10年近く前だ。Robin Dunbarの書籍を読むのはそれ以来。今回も面白く読む。 調べると日本語訳が出ている。 「 宗教の起源――私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか 」(白揚社、2023) またしても日本語タイトルが原著のそれを反映していない書籍になっている。「起源」「<神>」「必要」という語は原題にはない。原題は動詞句だけれども邦題は名詞句。何よりも著者は進化論的枠組みで論じているからこそタイトルに"evolved"が入っているのにその語が邦題には反映されていない。内容的にも宗教の「起源」が中心に論じられているわけではない。中心は進化論的な宗教の機能と、その脳構造的・脳神経学的・神経伝達物質的な物理的基盤の話だ。そんなことは訳者も出版社もわかっているのだから、原題を反映しない邦題にするのにはとても大事な理由があるのだろう。訳者後書で触れられているのかもしれない。日本語版を読まないのでわからないけれども。 邦訳タイトルの問題については例えばエントリー「 書籍を3冊購入しブラジル音楽を聴く 」「 書籍を読み美味しいコーヒーを飲み料理を作る 」「 書籍を読了し読み始め痛みについての書籍を購入し料理を作る 」などでも言及している。原題を忠実に訳さないというのはよくあることのようだ。著者は色々考えて原題をつけると思うのだが。 登録している nostosブックス さんからの新着古書情報メールで2006年に開催されたアイヌ文様展の図録が入荷しているのを知る。購入する。パート...

西荻窪でグループ展を観て鶏せせり長ネギ山椒焼きなど料理を作る

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( 某日。 エントリー「 土屋未久個展を三軒茶屋で観る 」の続き。 茶沢通りを道の両側にあるお店を見ながらゆっくり歩き下北沢駅に到着する。 西荻窪駅に移動しギャラリー・フェイストゥフェイスに入る。 開催中の「43 Artists New Year Group Show 2025  “ Perspective”  Part II 」を観る。22名の作家が、1人3作品の展示で参加している。 数人だけ。 井坂奈津子 石塚桜子 船山佳苗 長野順子 櫻井あや乃 ギャラリストの方とお話をする。 ギャラリーを出る。西荻窪駅前のカルディ店舗に立ち寄るも買わず。今日外出したらビタミンBミックスサプリメントを買おうと思っていたことを思い出し、駅前のドラッグストアで購入してから帰路に着く。 帰宅。 15:30-16:00  第二食。自炊。ビタミン C (L- アスコルビン酸   1.5g 程度 )  を摂取。 休憩、雑用、読書。 パートナーの料理を作る。 Marcin Wasilewski Trio,  Live をかけながら。聴く頻度が高い。 具沢山お味噌汁。「もへじの極みだし」出汁パックで出汁を取り、長ネギ、にんじん、かぼちゃ、大根、舞茸、油揚げを入れて火を通す。数日分の量を作る。お味噌は食べるときに入れる。玄米。大根のゆず醤油漬け。隣のスーパーマーケットで鶏せせりが安く売っていたので買う。具沢山汁物用に買った長ネギは2本1組で、汁物に1本使い1本が残っている。そして先日開封したとても香りの良い粉山椒がある。せせりとネギを油を引かずにフライパンで焼き目をつけるように火を通し塩を強めに振る。ヒマラヤピンク岩塩。最後に粉山椒を振る。簡単でとても美味しい一品。もう1食分ある。美味しい食事だったようで何より。もう一品作ったのだがそれは翌日の食事で。画像から窺われるように具沢山お味噌汁をたっぷりと食べるので、一回の食事で摂るには品数が多いのだった。 翌日の食事 鶏せせり長ネギ山椒、大根のゆず醤油漬け、玄米は同じ。小松菜の胡麻和え。搾油機で黒胡麻油を搾る。搾りかすをミルサーにかけて黒ごま粉末を作る。茹でた小松菜に、煮切り本味醂と醤油を合わせたもの、黒胡麻粉末、搾った胡麻油を加えて混ぜ和えるだけ。ミルサーにかけなかった黒胡麻搾りか...

土屋未久個展を三軒茶屋で観る

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( 某日。 夕方に自宅で第2食目を自炊で摂ることができるよう、午前中に外出する。良い天気。 交通機関を乗り継いで田園都市線の三軒茶屋駅で下車する。茶沢通りを北方面に数分歩いてtwililightに到着する。 開催中の土屋未久個展『 揺らぎに沈む 』を観る。 水彩、土絵具、オイルパステルなど。 作家の言葉 「目の前の遠くの、あるいは知覚できない存在との関わり合いで輪郭線が浮かび上がる。 光や風、粒子の揺らぎに存在を沈め、浮かび上がった線を繋いで伸ばして見つめてみる。」 即効性はないかもしれないがゆっくり観ているとさらに観たくなってくる絵画作品群。ゆっくりと観る。 大半の作品が売約済みの中、買うならこれかなと思っていた作品2点のうち1点がまだ購入可能だった。迷うも生活のことを考えて買わないことにする。先日横山雄さんの作品を購入したばかりだし。 会場であるtwililight は「新刊書店であり、古本も扱い、シャツや靴下、レコードも販売し、書籍を出版し、オリジナル商品も制作して」いる。ギャラリーのような展示も行い、コーヒーも出している。 twililightの展示では辻可愛さんの個展を鮮烈に憶えている。そのことはエントリー「 三軒茶屋で辻可愛個展「あいだの捻転」を観る 」で記した。そこでも書いたように、購入しようか迷い購入しなかった自分としては2枚1組の作品があった。今でも購入しれば良かったのかもしれないと思うことがある。金銭的に購入できなかったのだが。 本日の話に戻る。土屋作品の他にも、他の作家によるものと思しき作品が作家の名前を記すことなく飾ってある。 この絵画は「さとうさかな」さんによるものだろうか。以前ギャラリーTOWEDだっただろうか、さとう作品を観たことがある。その時に絵画から受けた印象と似た印象を受ける。 お店を出た後で調べると、さとうさかなさんは2023年にtwililightで個展を開催していた。おそらくさとう作品だろう。 左下は、先日自分が作品を購入した横山雄さんのドローイングだろう。 作品群を観た後、書籍も見る。購入せず。 お店を出る。茶沢通りを下北沢駅まで歩くことにする。小さなお店が点在している。高い建物があまりない。この辺りに住むのは良さそうだ。 Mono Fontana,  Cribas を聴きながら外出していた。 6:00 起床。 グ...