神宮前でグループ展・2人展・個展を観る
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某日。
エントリー「東神田でデヴィン・B・ジョンソン展などを観る」の続き。
Blum Tokyo を出て右側に向けて歩き明治通りを越える。
Gallery 38 に立ち寄る。開催中の「Gallery show: From the Ancient to the Present Times IV」を観る。
「本展は、古代と現代の作品を同じ空間に展示し、両者の魅力とその不変的な美に迫る展覧会です。」とのこと。
出展作家は植松 永次、瑛九、岡﨑 乾二郎、黒田 泰蔵、宮林 妃奈子、クリスチャン・プーレイ、ロマーン・カディロン (敬称略)。
古代の立体作品は撮影禁止のものがほとんど。
平面作品をいくつか。
「現代アートが現代社会の情勢や問題を反映しているように、古代の作品にも作られた当時の情勢や価値観、信仰が反映されていることがあります。時には神事のために、時には実用的に、その土地の素材を活かしながら制作された古代の作品からは当時の情景を伺えるだけではなく、当時の「美」も垣間見ることができます。」「古代の作品が長い時を経て、情報が失われることで作品への眼差しが変化しているように、複雑化する現代社会の中で日々生みだされる現代アートが時間(とき)を経て未来でどのような存在になるか、思いを馳せる機会になればと思います。」
広い空間の中、鑑賞者は自分1人。静かに落ち着いて作品を観てギャラリーを出る。
そのまま徒歩でTaku Sometani Gallery に向かう。開催中の川端健太 / 山田優アントニ 二人展「contact」を観る。
「作家両名は、共に人物をモチーフとしアカデミックな技法を用いながらも、異なるのアプローチにて絵画を制作しています。
本展では2人の絵画作品を通して ”見ること” や ”人の捉え方” に焦点をあてた展示を試みます。」
外苑西通りを渡ってすぐのところにあるLAG (Live Art Gallery) に入る。開催中の辻村史朗展を観る。
作陶、絵画、書画。
「日本を代表する陶芸家である辻村史朗は、奈良県の山中に自身の手で窯と住居を構え50年以上に渡り創作活動を続けています。作陶を中心に据えつつも表現ごとの明確な境界は存在せず、ただひたすら手を動かす、という一貫した姿勢をもって独創的な作品を創り上げてきました。
「人間が無作為の中で、ある形体を造った場合、古代から現代にいたるまで、ある種の共通点が、あるようにおもえます。過去から現代、そして未来へと、人の生き様は、さまざまに変化するでしょうが、その中で変わることのない何か、その何かにかかわりつつ創りつづけていきたいと想うのです。」
そう本人が語る内容は約50年前のものですが、常に普遍性を見据えつつ無作為を取り込む創作態度は現在に至るまで何も変わっておらず、その先に生み出される作品は、安易な言語化やカテゴライズを拒みながら私たちに本質とは何かを問いかけてきます。
本展では、大中小の丸壺をはじめ、書や70年代に制作された絵画等を展示致します。
この機会に是非ご高覧下さい。」
ここでも他に鑑賞者がおらずじっくりと観る。心が落ち着く。
ギャラリーを出る。
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