甲府旅行 (2) 山梨県立美術館で展示を観て感覚が疲弊し頭が痺れる

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某日。


甲府駅からタクシーに乗り、山梨県立美術館のある「芸術の森公園」に到着する。13:35分。運転手さんより、晴れて日が出ている間は寒さを感じないかもしれませんが16時を過ぎると急に冷え込みます、と伺う。北風が強いけれども日差しも強く今のところそこまで寒くはない。

「芸術の森公園」に入る。

紅葉の落ち葉を撮影しようと思ったら太陽光が背後にあり自分の影が地面に延びている。


何とか影を避けて紅葉落ち葉を撮る。


「芸術の森公園」内の、よく手入れされた木々。


振り返ると富士山が見える。


公園敷地内には山梨県立文学館もある。


ヘンリー・ムーア Henry Mooreの彫刻


岡本太郎の彫刻


県立美術館本館正面


前川國男による設計。師事したル・コルビュジエを想起する。

入る。13:52分。

開催されているのは「超絶技巧、未来へ!明治工芸とそのDNA」展。前回エントリーで記したように、自分が作品を所蔵している蝸牛あやさんが出展しているのだった。同館はジャン=フランソワ・ミレー作品を数多く所蔵していることで有名。常設展「ミレー展」とコレクション展「すっきり or ぎっしり それぞれのかたち光を表す」「萩原英雄 抽象の豊かな世界」も含めて観ることができるセットのチケットを購入する。

「超絶技巧」展から観る。甲府に来た目的であり、観ると感覚が飽和して疲弊することが予想され、ミレー展・コレクション展を先に観てしまうと「超絶技巧展」を十分に観ることができないと思ったのだった。

展示の趣旨

「本展は、明治工芸における超絶技巧のDNAを受け継いだ現代工芸と、超絶技巧が駆使された明治工芸を改めて紹介する展覧会です。現代と明治という隔たる2つの時代に制作された類まれなる作品を一堂に集めて展示し、時を超えた超絶技巧の世界に迫ります。

 作家独自の技法により生み出された実物と見まごうばかりの作品たち。本展出品の作品の前では誰もがしばし立ち止まり、革新的な発想力とそれを実現する技術の素晴らしさに驚くだけでなく、どれだけの時間と労力がかかったのだろうと思いながら、見入ってしまうに違いありません。作家に対する畏敬の念が自然と沸き起こってくるでしょう。

 本展では今注目の現代作家17名による木彫、漆工、金工、陶磁、ガラス、ペーパークラフト、刺繍などの作品と、明治工芸の逸品を合わせて約120点展示します。」

「〈現代作家〉
木彫、金工、漆工、陶磁、ガラス、水墨画、ペーパークラフト、切り絵、刺繍
〈明治工芸〉
七宝、金工、漆工、陶磁、木彫・牙彫、刺繍絵画」

お目当ての蝸牛あや作品は「刺繍絵画」というカテゴリーで展示されている。

各現代作家につき指定された1つの展示スペースのみ撮影とSNS掲載可能。他は明治工芸含めて撮影不可。

敬称略

前原冬樹



するめ・クリップ・チェーンすべて一木造りで彫られたもので一続きになっている。油彩と墨による着色も作家が施している。この作品だけでも感覚への刺激が凄い。撮影不可の作品も複数ある。これはどの作家についても同じ。

松本涼


大竹亮峯


岩崎努


青木美歌


稲崎栄利子


磁器作品。「焼成された磁気にもかかわらず、曲げることはもちろん、捻ったり、畳んだりできる驚異的な作品」。凄いという言葉しか出てこない。制作の様子を撮影した動画も展示されている。

小坂学


福田亨


そして蝸牛あや刺繍作品


タイトル: 王国 Kingdom 
制作年: 2023年
サイズ: 600×495×27(mm)
絹布、絹糸
布の染めも作家が行っている。

撮影不可の「鳳凰」という作品も素晴らしかった。こちらの作家のインスタグラムで作品画像を見ることができる。

盛田亜耶


山口英紀


織田隼生


撮影しなかったけれどもほかにも展示作家が複数いる。

1時間半ほどかけて観る。わざわざ甲府に来て観て良かった。

ただ、すでにこの展示だけで感覚が疲弊してしまう。頭が痺れている。

すぐにミレー展などを観ることはできない。美術館内のカフェで休憩する。

カフェを出て何とかミレー展とコレクション展を観て美術館を出る。17:00時。

タクシーの運転手さんが仰った通り、とても寒い。

月が出ている


富士山再び



パートナーが撮った富士山アップ


紅葉


甲府行きのバスを目の前で逃す。次のバスは30分後。歩くには遠いし寒すぎる。

GOでタクシーを呼ぼうとするも「近くにタクシーがいない」とのことで呼べず。タクシー会社に電話をして一台手配してもらう。

ホテルまでタクシーに乗る。到着。チェックイン。

宿泊部屋


ディナーの外出まで休憩する。感覚が疲れた。

このエントリー最初に掲載した自分の影画像からアルバムジャケットを思い出し

Steely Dan, Two Against Nature


を聴きながら。
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