太田翔平展、岩崎知子展を観る

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某日。

エントリー「黒田アキ展、川邉耕一展を観る」の続き。

ギャラリーを出て地下に降りる。地下鉄銀座線に乗車して次の日本橋駅で下車する。

地下から日本橋高島屋本館に入り6Fに昇る。

美術画廊Xで開催されている太田翔平展「(un) masqued」を観る。

「乾漆技法による仮面「的」造形作品を制作し注目を集める作家」とのこと。

まずは作品











「太田氏は、自我と社会との間に形成され、その個人に求められる社会的な役割を円滑に演じるための「仮面」の存在を、自身の実体験により強く意識するようになります。仮面を研究する中で、ユングによる「ペルソナ」の概念を心的外傷痕=瘡蓋と捉え、自我を守るという機能に付随する硬度を表現するには、ウルシノキの傷を覆って硬化する特性を持つ漆こそが相応しい素材であると思考しました。 こうして形象化されていく太田氏の作品は、日々の状況や感情、役割に応じて仮面を着脱しながら刻々と変化する、一個人の中にも複数存在するペルソナを可視化していきます。 加えて、仮面が、社会側に見せていない自我の存在を逆説的に認識させる装置ともなり、ヒトが持つ無意識の側面をもその表現によって炙り出します。」

自分も仮面にはそれなりに興味がある。エントリー「Bunkamura Gallery 8 で展示を観て、仮面についての本が届く」で記したように、佐原真 (監修)「仮面 そのパワーとメッセージ」を所蔵している。


また、当ブログ内で時折言及するように、自分はアフリカの民族布をいくつか所蔵しているのだが、民族布だけではなくアフリカのマスクを含む美術工芸品に非常に興味がある。例えばConstantine Petridis (ed.), The Language of Beauty in African Art (Art Institute of Chicago, 2022) 


を持っている。所収の仮面を含む諸品の画像を観て解説を読んでいる。

そういうわけで太田翔平展を非常に興味深く観る。購入に惹かれる作品もあるけれども、新生活、設置場所、設置して毎日接する場合の作品の圧、のことなどを考えて購入はせず。

大阪・国立民族学博物館では特別展「日本の仮面」が開催のようだ。残念ながら行くには遠すぎる。

Boom Boom Satellites, Out Loud を聴きながら移動し観ている。


続いて同フロアの美術画廊で開催中の岩崎知子展を観る。








画面のマチエールが独特で魅力的。絵画だけではなく鍛金も学ばれ、日本画技法をベースに和洋の画材、さらに金・銀・銅といったメタル・鉱物性の素材も配置しているようだ。そのため独特のマチエールが感じられるのだろう。

ギャラリーを出る。
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