滋賀ゆかりの作家展、永井博個展を観てウィスキーを飲む
(
某日。
エントリー「下北沢で3人展を観て買い物ついでにジンについて教えて頂く」の続き。
お店を出て表参道交差点に向かって歩く。青山通りには戻らずに細い道を寄り道しながら。知らないお店がたくさんある。
Egberto Gismonti, Infância
を聴きながら。
表参道交差点にある表参道クロッシングパークで開催されている、滋賀ゆかりのアーティストの作品展「Deep Japan Contemporary Made in Shiga」を観る。
敬称略
小沢さかえ
陶芸と版画
8FのBunkamura Gallery 8 で開催されている永井博展「Summer Breeze」を観る。
貴重な旧作から新作まで原画を中心に展示・販売されている。作家のキャリアと人気から手の出る価格では作品が相当数売約済みだった。
展示空間では大瀧詠一の曲が流れている。
エントリー「永井博作品展を観て1980年代後半を懐かしむ」で記したように、永井博さんや鈴木英人さんの図柄を見るとある種の体の感覚とともに懐かしさが込み上げる。記憶の根底にあるのは、今となってはまがい物だったかもしれないけれども、これから先、予測できない良い可能性が社会に開けているという根拠のない楽観への体の感覚だった。若い頃にその気分に晒されたせいか今でも体が覚えている。1984年から1988年くらいだろうか。バブル絶頂期というよりもバブル直前から初期の、あり得たかもしれない良い未来が待っている感覚。1990年にはこの感覚はもうなかったと思う。永井博さんや鈴木英人さんのイラストをみると、あの感覚が、それは偽りへのそれだったのだろうという苦い思いとその後の惨状への諦念とともに懐かしい感触として込み上げてくるのだった。
ギャラリーを出る。お約束で大瀧詠一 A Long Vacation
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