関根直子作品が到着し音楽繋がりで高島進作品を思いナオミ・クライン執筆記事を読む

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某日。

終日在宅の日。エントリー「関根直子個展を観て作品を購入し金子潤個展を観て料理を作る」で記したように、MJKギャラリーにて関根直子作品を購入した。その作品が本日到着する。ギャラリーの丁寧迅速な手続きに感謝する。

作品を扱う時用の白いコットンの手袋を装着して作品を取り出して撮影する。

作品




Picture for 18 Colors (411)
木枠込み: 433x320(mm)
油性色鉛筆、木パネル、木
2025年

Steve Reichの"Music for 18 Musicians"からインスピレーションを得て制作したことに因んで"Picture for 18 Colors"というタイトルがつけられたのだろう。タイトル通り18色の油性色鉛筆が使用されているということだろうか。2024年の個展で作家は「スティーブライヒ「18人の音楽家のための音楽」は点描として色の世界を広げました。」と書いている。

Steve Reichには後ほどまた言及する。

作品部分




白い箇所には色が置かれていない。そのような白い箇所が絶妙に配置されている。

関根作品を初めて見たのは10年以上前、定期的にお邪魔していた渋谷松濤のギャラリエ アンドウ GALERIE ANDO だった。オーナーギャラリストのアンドウさんが関根さん作品を激賞していたことから作品を見るようになった。ただその当時は、今でも関根直子作品といえばこれ、という鉛筆の作品群で、確かに凄いのだが購入したいかどうかは別問題で購入しなかった。色彩に惹かれていた・惹かれている自分は、ギャラリエ アンドウでは内海聖史作品を2点購入しているのだった。ちなみにギャラリエ アンドウさんは南町田に移動して完全予約制ギャラリーとしての再開を準備中とのこと。松濤での最後の展示に伺って引っ越しにまつわる話をいろいろとお聞きしたことを憶えている。

その後関根さんは、色彩作品を制作することが少しづつ増えて、2021年頃だろうか、自分が購入した作品のシリーズであるColorsが現在のような形をとった。自分は恵比寿にあったMA2ギャラリーでいくつか作品を観ていた。最初にColors作品群を観た時には、それらがスティーヴ・ライヒの音楽に触発されて制作されたものだとは知らなかったけれども、これらの作品群に惹かれたのだった。

自分が購入した作品のように、木の色や模様を色彩形状パターンとリンクさせるように作家が制作した木の枠作品を発表したのは2024年からだろうか。MJKギャラリーでの展示よりも少し前から岡山市のLe Metté Adelineで開催されていた展示こちらの別作品が出展されていた。自分が購入した作品と同素材・ほぼ同サイズだけれども、タイトルはColors-Numbers (408) でSteve Reichに触発されたことを示唆するものはない。リンク先のLe Metté Adelineより引用「この作品は木の自然の色や点状の形も取り入れリンクさせている。 色の点は音楽的なイメージを含み、パターンとテンションの高まりを見せている。」作品説明には「Colors のシリーズ作品。色彩を既存の絵画等から参照しており」と記してある。Colorsシリーズにも系列があるのかもしれない。この作品はLe Metté Adelineに問い合わせれば購入することができたのだけれども、MJKギャラリーでの展示のDM作品の方にピンときたので問い合わせしなかったのだった。

色を置かない箇所も含む色彩のパターンと配分、線の動き。ある箇所の色彩群が秩序を持ち始め画面が固定されそうになることを直前に防ぎ色彩が自由に逃げてゆくのを助けているかのようだ。それでいて無秩序に陥ることなく、色彩が自身の動きによって秩序と無秩序の間を自由に行き来しているかのようだ。木の枠の模様、木の枠の上下の幅の絶妙な差異、もとても良い。など、購入した作品に惹かれたのだった。

改めて素晴らしいと感じる作品。目を近づけて色彩の点描をじっくりと観る。自宅で毎日観ることができてとても嬉しい。

同リンク先より作家の言葉を引用

「人が再構築し続けるこの世界は誰かがイメージしたことが具現化されたものであり、人の外でありながらイメージという内的要素を常に孕んだ風景であるという認識から始まり、そうした風景への構造的関心から建築的、物質的なアプローチでイメージや空間を捉えた作品を表現している。外であり内でもあるような感覚は、鏡を見るような意識と重なり、鏡面を持った作品等が特徴的である。ひたすら手で描くことは身体的、触覚的な、形態に落とし込めない広がりを示し、それが構造の中に納められるような作品を展開している。」

ちなみに上述のLe Metté Adelineでの展示作品は、もうすぐGinza Six 5F Artglorieux GALLERY OF TOKYOで開催のグループ展「Blurred Realities ~ 儚き 境界 ~」に出展されることになっている。実物を観に行こう。

Steve Reichの話。同じくReichの音楽に触発されて作品を制作している作家に高島進さんがいる。こちらのサイトで作家がそのことに言及しているのを読むことができる。自分は高島進作品を15年は観ているだろうか。展展があれば拝見し、また作品を4点所蔵している。最近の展示と所蔵作品についてはエントリー「購入した高島進さんの作品が届き、ジョニ・ミッチェルの復活を知る」「ミュゼ浜口陽三で高島進作品などを観る」「高島進展を銀座で観て矢野静明作品との並置を考える」で記している。自分は高島作品のインスピレーション源の一つがSteve Reichの音楽であることを知らずに所蔵作品4点のうち最初の2作品を購入していたのだった。その後で高島作品とReichのことについて知ったのだった。

所蔵する4点。購入順に。

色鉛筆



知ったあとに購入した2作品。

銀筆 (ブリタニア)。硫化銀形成により色経年変化。


インク


自分はSteve Reichが好きで高い頻度で聴いている。 エントリー「スティーヴ・ライヒのコンサートを聴きに行く」で記したように、それほどコンサートに行くことが多いわけではない自分が聴きに行くくらいMusic fo 18 Musiciansは大好きだ。Colin Currie Groupが演奏するということも理由の一つではあったのだが。

自分が好きな音楽家にインスパイアされた作家の作品に、そのようにインスパイアされて制作されたことを知らずに自分が惹かれて購入すること。佳い繋がりのようにも思えるし、自分の感性の方向が自分が決めたわけではなく決まってしまっているとも感じる。知らない間に自分の感性がある方向付けをされていることを窮屈だとは感じないけれども、自分が自分の感性を自由に作る、そのような自由はあまりないのではとも実感する案件。事情はどうであれ、「これは良い」という強い感覚は生じるのでそれに従って鑑賞し、聴き、購入している。



Nonesuch 版の Steve Reich, Music for 18 Musicians 


どちらにするか迷い、本日は後者を聴きながら開梱し撮影する。

ナオミ・クライン Naomi KleinによるThe Guardian誌掲載の論説 "The rise of end times fascism 終末論ファシズムの勃興"を読む。自分のメンタリティも例外ではない。自分と自分の生にとって重要度の高い順に人・もの・コトを同心円上に配置したとして、自分が扱うことのできる資源をまず1番小さな同心円に、次に2番目に小さいな同心円に、費やす。同心円の外部を変えるための活動に費やすエネルギーの量と、その活動がもたらす外部変化の量と可能性を考えて、そうした活動はせず外部から小さな同心円内に引きこもる。同心円内の人も外部から引きこもることのできる生活環境を構築することに専念してしまう。精神の避難・休息・涵養場所を作りそこに逃れる生活、あるいは逃れることのできる、逃れて生きることのできる環境を構築することに専念してしまう。

6:00 起床。NY市場終値をチェック。

 

グラス一杯の水を飲んで柱サボテンとボトルツリーをヴェランダに出す。

 

シャワー。

 

大きめのカップに珈琲を淹れる。オーガニック豆 20g260ml。飲みながら読書。


スロージョギング。腕立て伏せ15x 10セット。

 

9:00-9:30 第一食。自炊。マグネシウム (にがり顆粒 2g)、ビタミンB (Dear-Natura Mix)、ビタミンC (L-アスコルビン酸 1.5g)、ビタミンD3 (Health Thru Nutrition 10,000Iu)、亜鉛 (Dear-Natura, 14mg)、ルテイン、ゼアキサンチン、コリンサプリ、タウリンサプリ (1000mg)、ナイアシンアミド (500mg)イヌリン粉末 6g、グリシン粉末 3gを摂取。

 

ストレッチ。ホットココア (オーガニック、非アルカリ処理)


雑用。作品到着。撮影。音楽。


休憩。


15:30-16:00 第二食。自炊。ビタミンC (L-アスコルビン酸 1.5g程度を摂取。


雑用、音楽、読書、youtube。


オーガニック生姜粉末を溶いた熱い生姜湯を飲む。

 

マグネシウム (にがり顆粒 2gを摂取。

 

Coconut oil pulling、軽くストレッチと腹式呼吸、就寝。

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