qp作品を購入し、読了したセザンヌ・ゴッホ本で贋作と転売について詳しく知る

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某日。

終日在宅。

読書の合間や暇な時にネットを見る。見ているうちに書籍や音楽の検索を始める。たまにふとネットのセカンダリーマーケットで美術品の検索をすることがある。

本日も久しぶりに思い出したかのように検索をした。実はこれまでもネットでセカンダリーマーケットを検索して、自分にとって良いと感じる作品がプライマリーマーケットではあり得ないような安い価格で販売されているのを見つけたことが何度もあった。そしてそうした価格で複数の作品を購入している。これらは大手のアートオークションには出てこない。あるいはネット上での高額転売が主目的で購入されたとも思われない。出品しても希望する価格が付かないからだ。

そして本日もそのような良い出品を発見する。自分がすでに作品を5点所蔵しているqpさんの作品。2点1組となって額装され出品されている。オークション形式ではなく販売価格が設定されている。自分の所蔵作品と同様、どちらも紙に水彩の作品。

購入する。1点ずつ


111x152(mm)


114x142(mm)

額装


額: 322x260(mm)

作品のコンディションは極めて良好。褪色などはない。マット含め丁寧に額装されている。

セカンダリーマーケットのページに出品に至った経緯来歴 provenance は記されていない。画像1枚目の作品は2020年に開催されたqp個展「明るさ」で展示され、同時に出版された同名の作品集に図版が掲載されている。そのことはセカンダリーマーケットのページに記されている。画像2枚目の作品は個展で展示されておらず作品集にも掲載されていないが、セカンダリーマーケットのページで真作保証・贋作の場合返金、と記されている。qpさんの作品で展示も掲載もされていない作品は少なからずある。画像2枚目の作品が本当にqpさんによるものであるかどうかを確認するには、マットから外して裏面を見るしかない。本物であれば裏面に手書きのサインと制作の日付が記されているはずだからだ。しかし額装を解きマットから外さないと確認できないため、現状を優先してセカンダリーマーケットでは確認していない旨、記されている。

セカンダリーマーケットには、前所有者の情報に基づいて真作である確信があるのかもしれない。というのもここ5ヶ月以内に同じセカンダリーマーケットのお店からqpさんの真作が3点、うち2点は自分が購入したのと同じ額装で、もう1点も同じような額装で、出品されているからだ。3点のうち2点は「明るさ」で展示されていた作品、もう1点はその前の個展「セルヴェ」で展示されていたもの。これら3点は落札済み。個展会場にて作品は額装されず展示されていたから、前所有者が購入後に額装したのだろう。同じ額装ということは、おそらく自分が購入したものも含めて全て同一の前所有者だったのだろう。

自分も確認はしないことにする。

2作品の間に技術や素材の差は見られない。色彩と図柄の点からも同一人物によるものとしか思われない。この技法と素材を用いてこのようにこのクオリティで描くのはqpさんしかいない。仮に贋作だとする。このクオリティで制作できるようになるまでに相当な手間がかかる。この技法を身に付けたとしてもqpさん以外にこうした技法を用いた作品はないから、当該贋作技術には汎用性がない。かと言って、この技法を用いて自分の作品を発表したらqpさんの模倣・剽窃だとされるだろう。そもそも作家本人に問い合わせれば真作か否かすぐに判明する話だ。贋作制作とセカンダリーマーケットへの持ち込みに関与しているのが誰であれ、真贋判定の容易さとこうしたリスクやコストにもかかわらず贋作を制作し、本物1点と組み合わせて丁寧な額装を施した上でこの価格を設定して販売するというのは割に合わなすぎる。仮に1点は贋作だとして、自分が支払ったのは本物1作品のみの価格だと考えたとしても、プライマリーマーケットでの本物1作品よりもお値打ちな価格で購入しているのだった。

以上が確認をしない理由。

購入先のセカンダリーマーケットは信用できるようだ。出品数・購入者ともに多く、購入品情報が記された購入者からの評価ランクは最高のものばかり。上述の、過去に出品済みqpさん3作品購入者の評価も含めて。

仮に画像2枚目作品が贋作だったとしてもそれでも良いと思う作品ではある。価格を考慮すれば、購入履歴の中でクオリティの高い贋作を掴んだエピソードとしてアリかなと思わないでもない。マットから外して元通り綺麗に額装する自信もないのだった。

額装のまま設置する。設置済みの作品群をいくつか移動して何とかスペースを確保することができた。

自分が所蔵しているのは今回購入した系列の後の作品群。今回購入の系列のqp作品もそのうちに所蔵したい思っていたのだが、プライマリーでの購入機会を逸していたところ、本日ふとネットを検索して発見したのだった。

自分が所蔵するqp作品5点。全て同じようなサイズ、紙に水彩。全て裏面に上述した手書きのサインと制作日付が鉛筆で記されている。「2022 10 16 qp」と言った感じだ。







ものすごく久しぶりに Bill Bruford, One of a Kind


を聴く。Allan HoldsworthとJeff Berlin のプレイ。ジャケットを見てジョルジュ・ド・ラ・トゥール Georges de La Tourの絵画を思い出す。



を読了する。

ゴッホ作品の贋作騒動について詳しく知る。「Van Gogh Fakes - the Wacker Affair」と題された章  (pp. 81-105)。セザンヌ作品が有名高額になる過程で数多くのコレクター・転売屋が関与している。作品が相当有名高額になった時点で、セザンヌが流行に、記号になった時点で、大金持ちが遅れて登場し、ビッグコレクターとして購入していく。それらが寄贈されて我々が大きな美術館で観ることができる。「Cézanne's Collectors --From Zola to Annenberg-- 」と題された章 (pp. 163-199) 。セザンヌの作品がまだ高額ではなかった頃から有名になり高額になった後もしばらくの間、現時点での研究によれば贋作の疑いがあるあるいは疑いの強い作品が、セザンヌの真作としていくつも販売されてあるいは展示に貸し出されていたこと。「Cézanne's Paintings: Sizes and Subjects. On Authenticity」と題された章のpp. 242-.247。及び「Doctor Gachet - Friend of Cézanne and Van Gogh?: Questions on the Authenticity of Works by Paul Cézanne」と題された章 (pp. 259-267)。奇しくも贋作とセカンダリーマーケットについて読んだ。

6:30 起床。NY市場終値をチェック。

 

グラス一杯の水を飲んで柱サボテンとボトルツリーをヴェランダに出す。

 

シャワー。

 

大きめのカップに珈琲を淹れる。オーガニック豆 20g260ml。飲みながら読書。


スロージョギング。腕立て伏せ15x 10セット。

 

9:00-9:30 第一食。自炊。マグネシウム (にがり顆粒 2g)、ビタミンB (Dear-Natura Mix)、ビタミンC (L-アスコルビン酸 1.5g)、ビタミンD3 (Health Thru Nutrition 10,000Iu)、亜鉛 (Dear-Natura, 14mg)、ルテイン、ゼアキサンチン、コリンサプリ、タウリンサプリ (1000mg)、ナイアシンアミド (500mg)イヌリン粉末 6g、グリシン粉末 3gを摂取。

 

ストレッチ。ホットココア (オーガニック、非アルカリ処理)


音楽、読書。


作品到着。撮影、設置、鑑賞。


雑用。


15:30-16:00 第二食。自炊。ビタミンC (L-アスコルビン酸 1.5g程度を摂取。


休憩。雑用、音楽、読書、youtube。


オーガニック生姜粉末を溶いた熱い生姜湯を飲む。

 

マグネシウム (にがり顆粒 2gを摂取。

 

Coconut oil pulling、軽くストレッチと腹式呼吸、就寝。

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