シーラ・ヒックス Sheila Hicks: Weaving As Metaphor

( 某日。 Sheila Hicks: Weaving As Metaphor (Bard Graduate Center & Yale University Press, 2018) を読む。2006年に出版され絶版となっていた書籍の再販版。残念ながら2006年出版時には気付かず再販版を購入することとなった。 本書には、Sheila Hicksが過去50年以上(2006年出版時)作り続けている小作品200点弱が掲載されている。 掲載されているのは、本人の言うところでは優に1,000点を越す小作品群から選ばれた作品群で、小さな木枠織機で作られた小織物作品を中心に当時未公開だったものも含まれている。 作品サイズは25x15(cm) 前後、大きくても40cm程度。 大作も良いのだが、掲載の小作品群作品は素晴らしい。複数を家に飾って毎日観たくなる。万が一個展などで販売されたとしても到底買うことのできる値段ではないだろうが。 Sheila Hicksのサイト の Worksの項目で、遠くからではあるが小作品の展示風景画像を見ることができる。具体的には「7 FEBRUARY - 30 APRIL 2018 Sheila Hicks "LIGNES DE VIE- LIFE LINES", 50 ans de creation. Centre Pompidou, Paris.」のいくつかの画像。なお、このポンピドゥーセンターでの展覧会カタログ書籍が出ている。 当該書籍に戻る。掲載作品のみならず本としての作りも素晴らしい。 ブックデザインはアムステルダムをベースにするグラフィックデザイナー Irma Boom によるもの。The 2007 Leipzig Book Fair 2007年ライプツィヒブックフェアーにて、ゴールドメダル “the most beautiful book in the world” を受賞している。 受賞とIrma Boomによるデザイン過程の紆余曲折については例えば以下に記述がある。 https://www.nytimes.com/2007/03/18/style/18iht-DESIGN19.4945906.html 日本にあるSheila Hicksの作品として有名なのは、富士市文化会館「ロゼシアター」に...